―御社で女性人財の活躍を推進するための独自の人事制度や取り組みがあればお聞かせください。
当社の元々の文化・社風として、男女の差を感じさせないということがあります。創業から30年を経過して女性の役員も複数生まれており、特別なことをしてきたという実感は正直ありません。
産休・育休中の社員や、育休復帰の社員が増えてきているなか、さらに働きやすい、働きがいのある職場づくりを指向しています。例えば、「カムバックパスポート制度」という、育児や介護のために退職した社員が一定の条件を満たす場合に8年間までは社員として復帰できる制度があります。これからも社内の女性の声を丁寧に集めて新しい仕組みを模索していきます。
―御社で活躍している女性の事例を教えてください。
後に紹介する下村はまさに活躍しているモデルです。当社として全く新しい女性専用の業態にチャレンジするにあたり、彼女に任せてみようということで抜擢されました。出店開始当時は初めてのことばかりで相当苦労したと思います。新しいブランドを立ち上げるわけですから、これまでのやり方や延長線上ではうまくいかないことは明確で、時には突破しなければいけない壁もありました。彼女の持ち味である明るさとポジティブな姿勢でしっかりと乗り越えてくれたと思います。今は9店舗にまで増え、全体を統括する立場であり、"Demi Renaissance"というブランドの体現者でもあると言えると思います。
―今後、女性人財に期待していることをお聞かせください。
当社の顧客の約半分は女性であり、女性からの視点は経営面からも重要です。経営判断や組織マネジメントにおいて、もっと女性に活躍してもらいたいと思っています。女性の管理職もこれから自然と増えていくとは思いますが、さらに加速していくという視点で、女性が働きやすく、かつ働きがいのある仕組みをブラッシュアップしていきます。
―最後に、今後のビジョンと女性人財の活躍の場の可能性についてお聞かせください。
当社に転職してきた女性の方のなかには、当社の男女の差を感じさせない文化・社風に驚かれる方もいます。この仕事にやりがいが持て、仕事を通して社会に貢献できることを自分自身の"生きがい"にまで実感できるのであれば、男性とか女性とかはもはや関係ないと思います。ただ、女性の方が男性よりもライフステージの変化の影響を受けやすい、という面があることも確かですので、そこは企業として現実の課題を解決していけるように取り組み続けていきます。
―現在の仕事内容、やりがい、今後チャレンジしたいことなどお聞かせください。
山手線沿線に9店舗ある、女性専用のヨガ・ピラティススタジオ「ドゥミ ルネサンス」の支配人をしています。たくさんの女性に、心地よい空間で気兼ねなくプログラムを楽しんでいただけるよう、スタッフとアイディアを出しながら日々お店を運営しています。8年前の立ち上げから今に至るまで、試行錯誤しながら一つのブランドを作り上げたことは、全てが貴重な経験となっています。 ドゥミ ルネサンスは今は30代前後の働く女性がメインターゲットですが、今後はもっと広く、様々なライフステージの女性のニーズに応えられるようなブランドにしていきたいと思っています。
―実際に働いてみて感じた、会社の社風・風土はどのようなものですか?
経験のない若いスタッフにも、ブランドの立ち上げを任せたりプロジェクトメンバーに抜擢するなど、活躍の場を与えてくれる会社だと思います。また、早くから権限も責任も与えてもらえるので、とてもやりがいがありますし、成長の機会もあります。時には自分に務まるだろうかと不安になることもありますが、上司や会社はいつでも思い切ってできる雰囲気づくりをしてくれます。また、ルネサンスはどの社員も口々に「自分は仲間に恵まれている」と言いますが、みんながそう感じることができているのは、一人ひとりが仲間を大事にしていることの表れだと思います。私にとってルネサンスは勉強も成長もでき、仲間が増える「大人の学校」のような感じです。